KOKOROE

生産の心得

アパレル生産を業者に頼む前に、発注する側が押さえておきたい10箇条。 特定の業者に寄らない一般的な実務の勘所として、当サイトの調査と生産現場の知見からまとめています。

  1. 01

    用途から数量を逆算する

    「何枚作るか」ではなく「誰が・いつ・何回着るか」から始める。イベント1回なら予備込みで人数+1〜2割、常用ユニフォームなら洗い替え分を人数×2〜3で見る。数量が変わると単価も工法も変わるため、最初に固めるのはここ。

  2. 02

    納期はサンプル確認込みで数える

    業者の「最短◯営業日」は多くの場合、デザイン確定後・入金後の日数。デザインの往復、サンプルや校正の確認、配送日数は含まれない。使用日から逆算して、確認往復に最低1週間の余裕を足しておく。

  3. 03

    予算は単価ではなく総額で見る

    1枚あたりの単価には、版代・プリント代・送料・オプション(袋入れ・タグ付け)が含まれていないことがある。見積りは必ず「総額÷枚数」で比べる。単価の安さだけで選ぶと、版代で逆転することは珍しくない。

  4. 04

    入稿データは先に仕様を確認する

    ai(アウトライン済み)を求める業者もあれば、写真やjpgで良い業者、手書きから起こしてくれる業者もある。持っているデータの形式を先に伝え、作り直しが要るかを発注前に確認する。データ不備は納期遅延の最大要因のひとつ。

  5. 05

    色は画面ではなく現物で確認する

    画面の色(RGB)と布に乗る色(染料・顔料)は一致しない。色にこだわる場合は、色番号(PANTONE等)の指定か、サンプルでの現物確認を挟む。濃色の生地に淡色をプリントする場合の下地処理も事前に確認する。

  6. 06

    サイズ表記は必ず実寸で確認する

    同じ「L」でもボディのメーカーが違えば実寸は数cm違う。着丈・身幅・肩幅の実寸表で確認し、迷ったら1サイズ上を選ぶのが定石。チームで揃える場合はサイズサンプルの取り寄せができるか聞く。

  7. 07

    検品基準と許容範囲を先に聞く

    プリント位置のズレ・色ブレ・汚れについて、どこまでが良品扱いかは業者ごとに基準が違う。大量発注の前に「不良の基準」と「不良時の対応(再制作か返金か)」を確認しておくと、揉めごとの大半は防げる。

  8. 08

    追加発注の条件を確認しておく

    後から人数が増えるのはよくあること。版を保管してくれる期間、追加時の最小ロット、同じ色味で作れるか(ロット差)を最初に聞いておく。追加前提なら、版代を払ってでも版持ちの工法を選ぶ手もある。

  9. 09

    支払い条件とキャンセル規定を読む

    前払いか納品後払いか、デザイン確定後のキャンセルができるか、費用は何%かかるか。特に初回取引では発注前に規約を読む。「デザイン確定=製造開始=キャンセル不可」が業界の標準的な扱い。

  10. 10

    相見積もりは条件を揃えて取る

    枚数・ボディの品番・プリント箇所と色数・納期を揃えて2〜3社に出す。条件がバラバラの見積りは比べられない。安さの理由(ボディのグレード差・工法の差)まで確認できれば、価格だけに引っ張られずに選べる。